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私は、小さい頃なんの病気かは覚えていないが少しの間入院をしていた事が合った。
部屋は大部屋で私の他に3人の私と同じくらいの子が入院していた
私は、退屈な入院生活をなんとかしたく母親や看護師さん達の目を盗んで 病室を抜け出した。
覚えているのはその時のこども心に溢れてくるわくわく感と知らない場所に一人で行くドキドキ感に満ち溢れていた。
それでも私はすぐに看護師さんや母親に見つかって怒られるのだが止められずよく困らせていた。
あの頃、良く父親は笑いながら私の頭を撫でて私を抱きながら言った。
「琉香、また、部屋を抜けてきたのか?ダメじゃないか」
「だってパパ…お部屋で寝てるのが飽きたんだもん」
私は暖かく優しい温もりのある父親の手に抱かれ心地が良かった。
いつからだろう?私と家族との間に埋められないほどの溝が出来たのは、顔をつき合わせるたびに気づつけ会うようになったのだろう。
「次は華崎~華崎~お降りのかたはお忘れものにご注意くださいませ」
そのアナウンスを聞き私は電車を降りた。
改札を出た後私はとある場所へ歩き出しマンションの前に立っていた。
「さてどうやって入るかな…」 考えを巡らせているとマンションの住人らしき人が自動ドアから出てきた。
私は何食わぬ顔をして自動ドアを通り中に入った。
その後、エレベーターに乗り階数ボタンを押し上がって行く間に考えを巡らせていた
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