3/4
1410人が本棚に入れています
本棚に追加
/1341ページ
歌姫は独りを好む しかし孤高は望まない 同じ大地で 隔絶されるのは良いけれど 高い場所で 敬遠されるのはとても辛い 歌姫の願いは この場所で舞い踊り、歌うこと 自身の愛するものに囲まれて 天の与えた音を その身体から紡ぎ出すこと 人の命は儚くて 与えられた時間は限られていて 奪われていくばかりの生は時は どんなに急いでも余ることはない 歌姫は知っている だから歌う 艶のある伸びる声で 何の訓練も必要としなかった 天性の歌声で .
/1341ページ

最初のコメントを投稿しよう!