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歌姫は独りを好む しかし孤高は望まない 同じ大地で 隔絶されるのは良いけれど 高い場所で 敬遠されるのはとても辛い 歌姫の願いは この場所で舞い踊り、歌うこと 自身の愛するものに囲まれて 天の与えた音を その身体から紡ぎ出すこと 人の命は儚くて 与えられた時間は限られていて 奪われていくばかりの生は時は どんなに急いでも余ることはない 歌姫は知っている だから歌う 艶のある伸びる声で 何の訓練も必要としなかった 天性の歌声で .
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