307人が本棚に入れています
本棚に追加
ミチはこぼれそうになる涙を必死にこらえた。
「仕事中に泣くと先生にバカにされるから泣かない!」
そう言いながらミチは素早く涙をぬぐった。
「呂散は一緒にいるよ。ミチの書にはアイツが宿ってる。」
良純は『愛』と書かれた大きな書を指差した。
2メートルはあろう大きな黒い紙に溶けそうに薄く黒く、繊細に白く純粋に書かれた愛の文字。愛はわかりづらく儚く、でも強く優しく。
この『愛』という思い出の作品が後にミチの人生を変えていく事になる。
最初のコメントを投稿しよう!