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「ふうん。まっ どっちにしても、あの新が浮気なんてねぇ・・・・なんだかんだ言っても、あいつは莉海にべた惚れだしねー・・・」
優姫はサラッと言ってのけたけど、私は真っ赤になってしまった。
「そんな事絶対ないよ!新は私の事なんて、いっつも子供扱いでさ!」
「でも、あんた達、キスぐらいしてんでしょ?」
優姫は急に真顔で私の顔を見た。
え?
ううううう。痛いところを突かれた・・・・・
私と新はもともと幼馴染ってやつで・・・
でも、私は新が男の子として大好きで、ある時勇気を振り絞って告白した。
「新・・・私、新が好き。私を新の彼女にしてくださいっ」
答えを聞くのが怖くて、うつむいて、私は震えていた。
でも新は一言
「あぁ・・・俺もだ。」
真っ赤な顔でそう言ってくれたの。
その日から私達は確かに恋人ってことになったんだけど・・・・
でも、まだ何の進展もないのよね・・・・・
黙ってしまった私を見て優姫は
「なに?まだ何もしてないわけ?」
驚いたーーーって顔してる。
「あいつ・・・本当に奥手っつうか。ばかっつうか。大事にしすぎなのよねー・・・ 莉海のこと・・・」
優姫は溜息をついて、ヤレヤレとか言ってる。
はぁ・・・・でも、本当にそうなのかな?
私には、どう見ても、そういう対象に見られて無いような気がする。
まだ私が子供だから手を出せないって思ってるっていうか・・・・・
「まっ!私に任せなさい!今日は新をメロメロにさせてやるわよーーん!」
「は?」
「 莉海!今日は何の日?」
優姫は人差し指を私の目の前に突き立てて、得意気に笑っている。
「えっと・・・えっと・・・・花火祭り・・・??」
「その通りーーーーーーーーー!」
そう今日はお祭りだもんね。
「それじゃー 準備開始!題して!新メロメロ大作戦!」
優姫は片手を空に向けて突き上げて、オーーー!
なんて叫んでる。
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