お祭り 1

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「それじゃーお願いします。」 私が静かに言って頭を下げると、 「まっかせなさーい!」 優姫は私の両肩を掴んで、奥の部屋へと連れて行った。 「できたよ! 莉海・・・目を開けて!」 優姫に言われて、私はゆっくりと目をあける。 鏡にうつった私はほんのりと化粧をしていて、長いロングの髪は綺麗に結われて、一つにまとめられていた。 そして、優姫が着せてくれた浴衣は白地に赤や黄色の大きな花が描かれ、自分でもかなり大人びた印象だ。 いつもの私とは別人・・・・・・ 「莉海・・・とっても綺麗よ。あんたはもともとかわいいから何着ても似合うしねーーー!」 優姫は私の両肩をポンポンと叩いて笑ってくれた。 「ありがとう・・・・優姫・・・・・」 優姫は笑って、 「何言ってんの!私達親友じゃない!さぁこれから新を捕まえに行くわよ」 「捕まえるって?え?」 「やだ! 莉海。あんた知らないの?今日のお祭りの警備の担当を新がやってんのよ!」 そうだったんだ・・・ だってケンカして以来、まともに顔も見てないし・・・ 道で会っても、私、ずっと逃げてたしなぁ・・・
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