お祭り 1

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「えーーーと時間は?・・・きゃっ もう18時じゃないっ!」 お祭りがはじまる時間は17時・・・ 新は今ごろ警備の担当で忙しくしているだろう・・・ 「美紀とも待ち合わせしてんだったぁ!急がなくちゃ!」 優姫はちょっと待っててねーといって、自分の浴衣を自分で着始めた。 私はボーッとしながら、てきぱきと着替える優姫を見ていた。 「なぁにぃ? 莉海ったら、さっきからずーっと見てるけどぉ・・・そんなに優姫ちゃんが色っぽいわけ?」 ニシシなんて笑う優姫。 「え?うん///優姫は綺麗で、女の子らしいなーって思って。みとれちゃったよ。」 「は? へんな、莉海。」 だってさ、自分で浴衣着れちゃうなんて、本当優姫ってそういうところ女の子らしいよね・・・ 私なんて・・女の子らしいことなんて何ひとつ出来ないし・・・ なんの取り柄もないし・・・ 新はどうして私なんかが好きなんだろう・・・ ただ幼馴染ってだけで、近すぎる存在だったから? そんなの嫌。そんなことをすぐに考えちゃう自分もすごく嫌。 なんとなく悲しくなって、うつむいてしまった。 「ねぇ 莉海。」 優姫は体に帯を巻きつけながら、話しかけてきた。 「なぁに?」 「そういうポケッとしてて、器用な事なーーんにも出来なくて、見てるとこっちが思わず助けてあげたくなっちゃうような所が、新も好きなんじゃない?」 「え?」 「安心しなさい。 莉海。あんたのそのかわいい笑顔で新ー!!って いつもみたいに元気に名前を呼んだら、あいつはそれだけで、莉海を許しちゃうに決まってんだから!新は莉海に本っ当に弱いからねーー」 「優姫・・・」 「いじけてる莉海もかわいいけど、やっぱり笑ってる莉海が一番かわいいって!」
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