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「あーーーーーぁ。かったりぃ・・・にしても、なんなんだこの人ごみは・・・はぁ・・・!」
ふぁぁぁ・・・・俺は警備の担当もそこそこに大きなあくびをしていた。
祭りなんてくだらねぇ・・・・人はうじゃうじゃいるし、屋台はどれも長蛇の列だし、おまけにゆっくり座るところもねー・・・よくこんなとこ来るよな・・・
くそっ また来やがったか・・・・・
「あーーーここから先は進入禁止なんで、戻ってください」
『ちぇっ ここなら人もいなくて2人きりになれると思ってたのによー』
『残念だねvv』
またかよ・・・勘弁してくれ・・くそっ
俺の仕事は神社の境内に入ろうとする侵入者を防ぐこと。
神社の階段上でその見張りってわけだ・・・
といっても来るのはさっきから、バカカップルばっかだぜ・・・ったく。
それにしても飽きもせず、次から次へと良く来るもんだな・・・
あいつらヤルことしか頭にねーのか?・・・
はぁ・・・そういう事は他で勝手にやってくれよ・・
俺の仕事増やすなってぇの・・・・
しかも俺は今、心底機嫌が悪ぃ・・・・
そう3日前、 莉海にあらぬ疑いをかけられ、しかも思いっきり頬を殴られた。
しかもそれ以来、 莉海は露骨に俺を避けやがって、道で顔を会わせても逃げられる日々。
「だいたい俺が何したっつうんだよ・・くそっ あのバカ女。今度という今度はぜってぇ許さねーからな・・・」
「誰を許さないの?」
「え?」
俺の目の前には、先週から新しく生徒会長になった女が立っていた。
「いきなりだと、びっくりします」
俺は少しムッとして女の顔を見た。
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