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「京介くんっ!」
お、戻ってきた。制服キチンと着用してまでビシッと決めているし。
「ごめんなさい、私が当番だったのに…。京介くんに迷惑かけちゃって……」
自覚、あったんかい…。
「…まったくだぜ。おかげで朝メシのおかずが目玉焼きオンリーになっちまっただろ?」
「えっ…?」
「桃香の朝メシが俺の原動力なんだからさっ、頼むぜ?」
「…うん…///」
だが、これで何日持つやら…。
そして……。
「今日が久々の日直か、俺…」
「サボらないでよね?京介くん、こういう類は全部すっぽかそうとするんだからっ」
「仕方ねぇだろ…俺は細かい作業とか苦手なんだよっ」
登校中は大概こんな駄弁を桃香と振っている。それが日課みたいなモンだしな。
「そんな言うんだったら桃香が代わってくれよ~。俺はめんどくさい事が大嫌いなんだっ!」
「だ~め!任されてるんだからしっかりやりなさいっ」
「ちぇ~っ、ケチ」
「京介くんはいっつもそうなんだから♪」
くすくすと笑う桃香。しかし俺はいじけると決め込んだら…と、トラップ発見~。
「桃香、下がれ」
「?」
「いつもの」
「あ………」
そう、桃香と登校する度にやってくる奴らの罠。俺は通称トラップと命名している。
「…ったく、懲りずによくやるぜ」
ワザと罠を踏み付け、奴らをおびき出す。それが俺の考えた唯一の対処法。
「海老天京介ぇ~!今日こそは桃香様を奪還してくれるわぁ~!」
今日は三人か。ならこれで十分!
「甘ェな!」
「ぶげらっ!?」
連続足払い+αで撃退。一人星になったけど、まあいいだろ。
「まだまだ俺に喧嘩売る程度じゃねぇなっ♪」
「ぐぼぁっ…!またしても……」
つうか、奪還なんて一回も達成した事ないだろお前ら。
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