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「さぁ、今日の事を話して貰おうか?」
昼を過ぎても、ソファーでくつろぐ親父に痺れをきらし、自分から話をきりだす事にした。
「まぁまぁ、そう気にするな。
んな事より、お前も飲むか?」
そう言って親父は3本目となるビールの缶を開ける。
プシュッ…という良い音が上がるが、そんな事はどうでもいい。
「昼間っから酒を飲んでんじゃねぇよ。
ってか、未成年に酒を飲ませようとすんな!」
「んな堅ぇ事言うなよ。
カリカリしてっと若いウチからハゲるぞ」
「テメェにハゲるは言われたくねぇよ!」
「なにぉ!俺はまだフサフサだ!」
「うるせぇ!この前鏡の前で『育毛剤使おっかなぁ…』とか呟いてたくせに!」
「なっ!?見てたのか!?
……って、んな事は関係ねえだろ。
言いてえ事は分かる。
まぁ1時になったら分かるから、後15分待て」
親父はそう言って、少しぬるくなったビールをまた喉に流し込んだ。
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