15歳

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『夕焼け』 いつもこの窓から 夕焼け見てた。 部屋中が真っ赤に染まって やがて暗闇に 閉じ込められるまで。 夏の終わりの涼しい風が 吹き抜けていくのが 好きだった。 考えること 悩むこと 頭を抱えて 逃げ出したくなることもない。 知らないこといっぱい! 難しいこと分かんない! 男と女のことなんてもっと……! ただぼんやりと できた頃があった。 あれはどれくらい前の ことだったの? あれからどれくらい 時間を重ねて めまぐるしく発達した時代に 変えられたの? 私も流されてきた。 この窓の私の夕焼けは 巨大なマンションの背中に かくれんぼ。 小さくなった空は 切なそうに赤かった。image=347247231.jpg
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