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「ふごっ?!ひょっひょ!!ふぁなひてお!!!!」
『何イッテルカワカラナイ』
「あ、あのさ、多分だけど、放してよって言ってると思うんだけど」
『シッテル』
「知ってるって……なら放してやれよ」
『ヤダ……タノシイ……』
「楽しいって……」
女の子は、口を塞がれ、もがいてる少女を見て小さくだが、笑っている……気がする。
「なぁさすがに死ぬと思うぞ……??」
『ダメデスカ……?』
「うん、駄目だ」
『……ツマンナイノ』
女の子の言葉とほぼ同時に少女の口から手が放された。
「ぶふぁっ!!はぁ……はぁ……もぅ!!なにするんだよ!!夜鈴!!」
『クチ塞イダ……』
「そんなのわかってるよぉ!!!苦しいじゃないかよぉ!!!夜鈴の馬鹿!!馬鹿馬鹿!!」
駄々をこねる姿をみて何を思ったのか……
『……朝菜……オイデ……』
夜鈴と呼ばれる女の子は、両手を広げ待っていた。
「なんだよぉ!!!知らないよ!!夜鈴なんか知らないよぅだ!!フンッ!!」
朝菜と呼ばれる少女は、頬を真っ赤になるまで膨らまし、床に座り込んだ。
「だって、だって!!夜鈴が悪いんだぁ!コイツに……」
『オイデ……朝菜』
「うぅ……」
多分、我慢してる。うん。絶対。
『オイデ……』
「こっ!!今回だけだからなぁ!今回だけ、我慢して、スッゴく我慢して夜鈴姉ちゃんの我が儘聞いてやるんだからなぁ!!!」
そう言いながら、スッと立ち上がり、一目散に姉の胸に飛び込む妹がいた。
『ヨシヨシ……』
そして、その姿を見ながらどうしたら良いか分からずに俺が居ると、それを察したかの様に、姉の夜鈴とかいう方が話しかけてきた。
『トーユ…サマ…ウウン、違ウ…』
「ん?なにが違うんだ?俺は凍由、間違いはないよ?」
「夜鈴姉ちゃん、いいじゃん、コイツは違くないって言ってるからいいじゃんかよぉー、トーユ兄ちゃんは覚えてないからいいじゃんかぁー」
「うん、うん、違くない、違くない、俺は凍由、凍由兄ちゃんだ…って?!はぁ!?どうゆう意味だよ!!!」
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