異例

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本名が思い出せない… 人生初の記憶喪失 そんなこと言ってる場合じゃないんだけどなぁ… なんて考えていると、替わりにあの名前が自然と口から出て来た 「あ…えっと、桐島マナ」 私、こんな名前じゃないのにな… 「ほぅ…聞かない名だな」 私もです 「じゃあ、どうしてあんな所に居たんだ?」 「あんな所…?」 「しかも気絶して…」 「待って下さい!!」 あまりにもテンポの早い話についていけなくなった私は一旦制止の声をあげた 「…此処は何処ですか?」 「俺の隠れ家…」 「そうじゃなくて!!」 一瞬キリコは訳が分からないという顔をした 「…此処の地域は何処ですか?」 「難民キャンプの一部に決まっているじゃないか」 …はい? 「キャンプ場の奴にしてはアジア系の顔をしているからおかしいと思っていたんだが…」 「え?!此処って日本じゃないんですか?!」 「何寝ぼけたことを言っているんだい?嬢ちゃん。此処はベトナムじゃないか」 ええええええ~~~!!?
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