暗い子

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中間テストを全て赤点で乗り切った夏美を励ましていた。 「ま、これに懲りて携帯は置いといて、一緒に今日勉強しよ。」 「うん・・・」 今日、学校が終わったら私の家で勉強会にした。 「おじゃましまーす。」 「あがって。親いないし。」 私の家は、まだ新築で何とも言えない木の香りが家中たちこめていた。 「里美ちゃんの家おおきいね・・・」 そんなこと言いながら、辺りをきょろきょろ。 お茶とお菓子を持って私の部屋へ。 「奇麗な部屋だねー。いいなー」 「さー、勉強するよ。次は期末テストだよ。わかってる?」 夏美はもう勉強するのかという顔をしながら、教科書を出した。 「こら、携帯はしまいなさい。 」 夏美は、携帯を机の上にだして勉強しながら携帯を触っていた。 「そんな器用なことできる人いないよ?1時間我慢して集中ね!」 私はその時の夏美を忘れない。 静かな恐ろしさを隠した目を・・・ 夜も7時を回り、日が長いと言っても7時は遅い時間である。 「そろそろ、帰ったほうがいいかもよ。家の人心配するんじゃない?」 夏美は驚いた顔をして「しまった。門限が7時だった!急いで帰るよ。今日ありがとねえ。」 笑顔で帰って行った。 「はぁ~・・・」 深くため息をついた。 結局勉強は初めの15分。 あとはひたすら携帯をいじり倒していた。私の部屋で充電しながら・・・
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