天才外科医ブラックイーン

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岬に立つ一軒家で僕と彼女は暮らしている。 彼女は部屋のベッドで寝転がりながら、ノートPCで何やら、熱心に書いている。 何か論文でも書いて、徹夜でもしたのだろう。 寝起き用に作ったコーヒーを、ベッドの横の棚に置こうとすると彼女は呟く。 「攻めのメスと受けのクーパーはやっぱ萌えるわぁ」 ……ただ腐ってるだけだった。 「あーもう! いい加減にして下さい!」 僕は堪らず怒鳴る。 「あっおはようなのよさ! クロオ」 そんな僕を余所に、朗らかな挨拶を告げてくる彼女。 僕は眉間に手を付けて、彼女を叱る。 「またどうでも良いような事で徹夜して! 急患が来たらどうするんですか!」 「流石クロオは私の旦那さまなのよさ! しっかりしてる!」 「人の話しを聞け! そして誰が旦那だ!」 「私とは遊びだったのね! ひどいわ!」 僕は無言で部屋を出て行く。
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