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「稚早!」
そう言ったのは、生徒会役員の二人のうちの女生徒の方だ。
「来るのが遅いっ。門検の日くらい早く来てよね」
「気が向いたら、な」
非難の意が込められた台詞も何処吹く風、あっさりと聞き流した。
昨日の無気力さは健在である。
「それより……」
もう一人の男子生徒が、「お前の気分なんて関係ねぇんだよ!」などと突っ込むのを黙殺し、綺乃に視線を向ける。
「あんた、昨日の」
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