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「ミナミちゃーん!次どこ行くー?」
そう言って楽しそうに笑い声を上げるのはアルフェイド国の宰相、サイ・アルフェイド。
現在私はサイと共に乗馬を楽しんでいる。
皇妃である私を名前で呼ぶことを許されているのは城の中でたった二人。
一人はもちろん夫であるリーレイ。
もう一人は夫の従兄弟であり、宰相でもあるサイ。
このサイという男、宰相のくせに飄々としていて、全く威厳というものを持っていない。
そんな男と乗馬することになったのは、ふと浮かんだ思い付きが原因だった。
相変わらず暇を持て余していた私は、リーレイの執務室にお邪魔することが多くなった。
黙々と仕事をこなすリーレイを尻目にソファーに行儀悪く寝転んでいると、ふとある考えが頭に浮かんだ。
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