A Different Bomb

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多くのポルノサイトではソフトウェア・トリガーを採用している。それにより、たまたま迷い込んだ人がサイトを離れようとすると、同じような、またはさらにひどいサイトが突然ポップアップウィンドウで現れる。そのサイトの画面を閉じようとしても次のポップアップが、閉じようとしてもまた次が、さらに次が、と続き、内容はさらに露骨になる。それはブラウザの画面がポルノ画像でいっぱいになり、しまいには次々現れるものの醜悪さに窒息してしまったかのようにフリーズするまで続く。そして、それと同時に進行しているのがポルノ業者による顧客情報入手だ。ひとつのサイトがトリガーを開くと、更に1ダースかそれ以上のサイトが開き、知らないうちにその全てを「訪問した」ことになっている。そして全てのサイトにコンピュータの固有アドレスが記録されてしまう。 知り合いが裁判沙汰になったのを見ている私には、「ロリータ」はインターネットを検索する時に迂闊に使用してよい言葉ではないとはっきりわかっていた(先の調査結果を見ると英国にはそう思わない人も多かったようだが)。たとえ文学部の学位を取る為にナボコフ(※映画化もされた小説『ロリータ』の著者)の作品について調べることになったとしてもだ。そういうわけで、私がインターネット上で初めて児童ポルノに出くわしたのは偶然からのことだった。
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