A Different Bomb

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私はこのインターネットでの経験を身近な数人に話した。私のミュージカルに出演した例の人物の裁判については誰もが話題にしていた。そしてすぐに気が付いたのが、私が話をしたうちの一部の人が私についても疑っているということだった。恐らく、本当に私が“相応しい”言葉で検索していたのであれば、そのようなとんでもない画像が出てくるはずはないと考えたのだろう。 私はその画像を見つけたことをある意味で喜んでいるというと、奇妙に聞こえるかもしれない。私はそれまで周りのことなかれ主義の友人達と同じように、秘密のコードや内輪だけのチャットルーム、暗号化されたファイル等を介してインターネットで交流している人々だけが、この種のポルノに触れているのだと想像していた。しかし今回の件をきっかけに、このような画像は誰もが使用している検索エンジンやユーザーグループを通じて「無料で」手に入ること、そしてそれらが堂々とクレジットカード払いの形で販売されていることを知った。次に私が気になったのは、幼児ポルノの「供給者」達は、扱っている画像について定期的に「新しい商品を仕入れる」必要を感じているのではないかということだ。ゾッとする考えじゃないか?それでも、そのような考えは現実とはかけ離れているのではないかという恐れを抱いていたのも事実だった。もしかしたら自分の潜在意識にある思い出を引っ張り出しているのかもしれない、あるいはただ大袈裟に考えているだけなのかもしれない、と私は悩んだ。 しかし、子どもの頃に性的虐待を受けて自殺した人々の長い列に自分の友人が加わった今こそ、思い切って声を上げなければならないと感じている。
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