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「大丈夫ですか?さあ、掴まってください」
不良が凛花に手を差し伸べた。少し驚きながらも、凛花はその手を掴んで立ち上がった。
「ありがとう!貴方ってとても優しいんだね」
お礼を言いながら見せた純粋無垢な笑顔は、
「……お、俺、幸せ……」
至近距離にいた不良が仰向けに倒れながら鼻血を出し気絶して動かなくなる程可愛かった。
「あーあ、だから言ったのに」
「昴~、この人どうしちゃったの?」
「……まあ、早く学校行かないと」
昴は不良に手を合わせ、その場を後にした。
その後2人は集合時間に間に合う様に走っていて、今はクラス分けの張り紙を見ている。
「あっ、また一緒のクラスだよ~」
「これで10連続……いや13連続か、幼稚園の頃からだと」
「またよろしくね~」
「ああ、またよろしく」
2人は改めて挨拶をすると、校舎内に入っていった。
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