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「五十嵐 凛花です!皆と仲良く過ごすことが高校での目標です。これからよろしくねっ!」
笑顔を振り撒き、大事件。教壇との距離が近い生徒は男女問わず鼻血を出し、気絶してしまった。
「凛花……恐ろしい子!」
変なツッコミを入れた昴は勿論無事、当の本人は何故こうなっているのか分からず疑問符だらけ。これが後に「キラースマイル事件」と呼ばれる、凛花の人気を急上昇させた出来事である。
「河原田 昴です。えーっと……これから宜しくお願いします」
疎らに拍手の音がする。基本的に昴は目立ちたくないので、良かった、と思っていた。まあ、あの幼なじみがいる時点でそんなことは難しいのだが。
「―――――なので宜しく」
「終わったな。そいじゃ、ホームルーム終わりだ。明日遅れんなよー」
そう言うと土屋先生が出ていった。帰る人、教室で話す人に分かれ、昴と凛花は後者だった。いや、寧ろ昴は前者から後者になったと言った方がいいかもしれない。
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