第1話

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黒髪にロングヘアー、更にモデル並みに均整のとれた顔立ちの女子高生が通り、目の前にはその女子高生の知り合いらしき人物がいたら、リア充してない男子なら焦って問い詰めるだろう。この女子に飢えている不良も例外ではない。 昴は不良の力が抜けた隙に脱出、そのまま走って逃げよう――としたが少し進んでまた捕まってしまった。 「り、凛花はただの幼なじみだって」 「あんなに可愛い子が幼なじみだと?許せん!」 今度こそ駄目だ、と昴が思った時、 「もう、遅れちゃうよ~?」 凛花が戻ってきた。不良は振り上げた拳をビタッと止め、そのままの体勢で凛花を見た。印象良く見せようと笑っているが、真正面にいる昴は正直気持ち悪く思っている。 凛花が走って近づこうとすると、何もないところで転んでしまった。 「イタタタ……」 「チャーンス!」 これまた印象良く見せようとして昴を離して凛花を助けに行く不良。 「待て、危険だ戻ってこい!」 昴の警告も虚しく、凛花と不良の距離は殆ど無くなった。
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