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タクシーの運転手は、ラジオをつけて良いか?と聞いた後は、無言だった。
中央通りを西に向け、深夜のタクシーは渋滞にはまる事無く、真っ直ぐに空港に滑って行く。
タクシーの窓の外は、4年もの間見続けた、景色が流れて行く。
4年間…
陸上自衛隊での4年間は、俺にとって何だったのか?
…ふと、思い起こそうとしたが、退職した俺にとっては、どうでもいい事だと…考える事を止めた。
コネも無く、頼れる知人も無い俺にとっては、明日からの生活を考える事の方が重要だった。
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