1: 接触

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  空港は深夜のせいもあり、人気は全くと言っていい程無かった。   飛行機の時間までは、まだ時間が大分ある。ロビーまで行き、ソファーに腰を下ろすと急に眠気が出てきた。 送別会の酒が抜けない頭は、まだボンヤリしている。     “渡 春人君の、今後の活躍を期待して!乾杯!”   送別会は、中隊の殆んどの隊員が集まってくれた。   中隊長の祝辞が終わり、各々好きな様に飲み始めた。   81ミリ迫撃砲小隊   俺が半年間の『新隊員教育過程』を終え、配属された小隊だった。   小隊の同期、上官、先任士長、小隊長は無言でビールを飲んでいる。   皆が、俺の退職に残念がってくれているのが判った。
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