1. 僕

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ガラガラガラ… 「おい、お前ら。 何やってるんだ?」 「あ、先生~! いや、こいつの机が倒れちゃって、直してあげてたんすよ~。 だよなっ? 小崎?」 「…うん。」 こんな嘘くさい芝居に、 毎日のように付き合っている… そんな僕の名前は、 小崎雄大(こさき ゆうだい) 高校1年生。 家はかなりの大金持ち。 根は明るくて、 頭脳明晰、 スポーツ万能。 学校中の、女の子と言う女の子達に いつもまとわりつかれて困ってるんだ。 …なんて嘘。 全部逆の現実だ。 いいじゃん。 ちょっとくらい、夢見たってさ。 「そうなのか…。 まあ、早く席につけ。 HR始めるぞ。」 『はーい』 こんな三文芝居に、 納得する先生も先生だ。 僕は 学校では、いつも独りだった。  
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