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学校までは、
僕の家から、徒歩20分くらい。
自転車が欲しいんだけどね…。
さらに
学校に着くまでには、
いくつかの難関がある。
まずは、
10軒先の番犬君。
僕を見るたびに、
ガウガウ吠えてくる。
漫画の世界だけにして欲しいよ。
それを突破したらお次は、
お掃除小言おばさん。
他の生徒がポイ捨てしたゴミを
いつも掃除している。
そのしわ寄せが
いつも僕にくる。
「いっつもいっつも投げ散らかして!!
掃除するこっちの身にもなりなさいよ!!」
「親の顔が見てみたいわ…」
などと
いつも小言を聞かされる。
僕はただ普通に
挨拶するだけなのに…。
3つ目は、
極端なほどの
下り坂と登り坂。
まあ、小言に比べたら
10倍はマシだけど。
この難関をクリアして、
いつも学校に来る。
…が、
学校は学校で
試練のオンパレードだ。
上履きがない事なんて
しょっちゅうの事だし、
教室に行けば
机や椅子がない。
こんな事して
皆楽しいのかな?
ただ呆れるばかり。
泣きたくても
涙も出ない。
「おい、小崎の靴
誰か間違えて履いてる奴居ないか?」
『知りませーん』
「しょうがないな…。
おい、小崎。
事務室からスリッパ
貸してもらってこい!」
「…はい。」
『クスクス……』
あちこちから
ひそひそ話や
小さい笑い声が聞こえてくる。
明らかに
【クラスでいじめが起きてます】空気が出ているのに
担任も多分
見て見ぬふりなんだろう。
自分で言うのもなんだけど
もう人間不信だよ。
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