出会い

2/6
0人が本棚に入れています
本棚に追加
/13ページ
いつからだろう、こんな気持ちになったのは。 初めはただ親友の友達の友達。 所謂、初対面ってやつだったっけ。 そりゃそうか、初対面じゃない奴なんて居やしないし。 初めの印象は『暗い奴だな』って感じ。 いつも誰かの後ろに隠れるようにして目を合わさずボソボソ喋る。 そんか彼女に俺は特に興味も持たなかったし、持つつもりもなかった。 ただ逢わせたい奴がいるからと呼び出された親友に付き合っただけ。 元々関係もない俺にとっては覚える必要もない。 それに俺は知っている。 親友の裕也が本当に好きなのは紹介する側の美佳だって。 たとえ美佳の気持ちが裕也に向いていなくとも、裕也の想いは本物だって事を。 それに俺はずっと前から知っているし、相談にも乗っているから間違いはない。 裕也のことを一番理解しているのは俺だから。 だから、あの女は邪魔だとも思ったんだ。 あの女自身には興味などない。 でも、もし裕也の邪魔をするなら俺は何がなんでも排除してみせる。 一度応援すると約束したし、裕也の気持ちが伝わって欲しいとも思う。 俺からすれば裕也に欠点などないのだから。
/13ページ

最初のコメントを投稿しよう!