ダンデライオン

2/4
前へ
/9ページ
次へ
ある所に1匹のライオンがいました。 ライオンは怖い容姿のせいもあってか、サバンナの皆に避けられ、逃げられていました。 《こんな見た目だから皆に嫌われるのかなぁ?》 そんな事を考えながら歩いていると、橋が掛かっているのが見えました。 向こうには誰もいないようです。 1人になりたかったライオンは橋の向こうに行くことにしました。 長い橋を渡り終えると目の前には樹齢1000年は越えるであろう大樹が。 そして、大樹の下には1輪のタンポポが咲いていました。 ライオンは物珍しそうにタンポポに近寄りました。 「お前俺が怖くないのか? 逃げないでいてくれるのか?」 そう聞くと、風が吹いてタンポポは頷くように揺れました。 それから、ライオンは毎日タンポポの元へ足を運びました。
/9ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1人が本棚に入れています
本棚に追加