再会

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両足をズリズリと引き摺りながら、昨日の公園へと一歩一歩近付いていく。 やっとの思いで着いたものの公園に人は見当たらない。 理由は、平日の昼前だからだ。 社会人はせっせと働き、家事をする者は慣れた手つきでちゃっちゃかと掃除に洗濯等をする。 働いていた時は休みが欲しかったのだが、今は休みたくなかった。 『……リストラになったから……』 上司の申し訳なさそうな顔がくっきりと浮かぶ。 あぁ……また少し心がブルーになった……。 そう思いながら、昨日と同じ場所の芝生に座る。 足を痛めまいと、尻から座ると思いの外勢いがついてこれもこれで痛い。 何やってるんだよ……俺……。 そう自分に問いた。そんな自分が情けない。 ブルーになりっぱなしも嫌なので、話題を変える(誰とも話していないので話題と言えるのか分からないが)。 そうだ、黒ネコ。アイツを探そう。 公園に来た本来の目的を思い出し、周りを見渡すとネコどころか犬も鳥も一匹も見当たらない。 俺、この公園で一人なのか? 寂しさも感じたが、公園を支配したみたいで悪い気もしなかった。 「俺は自由だ……」 そう小さな声で呟き、寝転がりながら伸びをすると、本当に自由になったようで心が少しだけ楽になった。 目を瞑り、鼻から息を吐くと体の力が抜けて、とても気持ちが良かった。
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