少女編

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準備された料理は 栄養バランス良く考えられていて 夜遅いということもしてあってあっさり系である。 ふ、とカレンダーに目をやれば綺麗な文字で 「Happy birthday To 冷(レイ)」と書かれていた。 「お前が書いたのか?」 カレンダーを指差し言うとロボットは無表情のまま頷く。 「ゴメイワク デシタカ ?」 「いや、嬉しい。 ありがとう。」 両親も忘れているであろう私の誕生日を覚えていてくれた。 ま、私のロボットだからそうだろうが… 素直に嬉しいと思えた。 「冷、まだ、起きてたの?」 久しぶりに聞いた母親の声… 「バイトしてた。」 「あらそう。」 感心ないなら聞いてくんなよ。 心の中で悪態をつくと 母親の手からあるものを手渡された。
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