10612人が本棚に入れています
本棚に追加
「え~、今日から新たにこのクラスに仲間が一人増えます」
担任がそこまで紹介すると、彼女は前に一歩踏み出した。
既にその時点で、クラス中はどよめいていた。
「どうも、上木舞華(かみきまいか)です。どうぞ、よろしくお願いします。こっちはマネージャーの柴涼子(しばりょうこ)」
「舞華をよろしくお願いします」
二人は礼儀正しくお辞儀をすると、ニッコリと微笑んだ。
見覚えがあるその笑顔。
昨日テレビで見た。
彼女の事はみんな知ってるだろう。
学校中の誰もがきっと彼女を知ってる。
「Maika…Maikaだ…本物だ…」
「ま…マジ…?本物じゃん!」
「ウソ…信じらなんない…」
みんなの驚きは当然だ。あの孝治でさえ、あまりの事に声さえ失っていた。
だが俺は、俺の驚きはそれの比じゃない。
小学校の時、父が持っていたエロ本を初めて読んでしまった時と同等の衝撃を受けていた。
最初のコメントを投稿しよう!