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みんなは舞い上がって冷静な判断力を失っているが、これは明らか起こり得ないことなのだ。
人だかりの中、一瞬だけ舞華の顔が見えた。
その視線は生徒達の間をくぐり抜け、確かに俺の方を見ていた。
視線が合った事に、思わず心臓が跳ね上がる。
「あぁ…愛しのMaika様、どうぞこの僕を召使いに使って下さい」
孝治はもう彼女の虜だ。目がハートになってる。
今日は7月3日。
夏休みも目前に控えたその日、俺の人生の歯車が大きく動き出した。
一旦動き出してしまった歯車はなかなか止まる事は出来ない。
ただ俺は、変わらない日常が続いてくれるだけでよかった。
そう…きっとそれだけでよかったんだと思う。
この事態が俺を巻き込んだのは、その日の昼休みだった。
相変わらずの人気っぷりで、彼女の周りには沢山の人が集まっていた時、ついに彼女に動きがあった。
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