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テーブルの端に置いてある女物のピアスを手にとって眺める。
これ、誰のだっけ。
あゆみちゃん??
ゆきこさん??
思い出せねぇ。
ま、いっか。
どおせ、もう会うこともないと思うから
ポイっとゴミ箱にピアスを投げた。
「おぉ、ナイスー!!」
パソコンを打ちながらまぬけな声をあげているのは
世間一般でいうイケメン。
「てか、お前さー」
「ん、何ー??」
「何で俺ん家来て俺のパソコン使ってんの」
パソコンから目を離さないで答えるイケメン
「だってレポート提出期限が明日までなんだもーん」
もん、とかお前が言っても気持ち悪ぃから。
「あっそ」
「じんはレポートしたわけ??」
「あー、してねぇ」
「はは、馬鹿だー」
人のパソコン使わせて貰いながら
そのパソコンの持ち主のことを馬鹿って
「うざ」
「怒んないの~!!」
あー、パソコン見すぎて肩こった
とか言いながら眼鏡を外して骨をポキポキ鳴らしてるイケメン。
又は、俺の親友
「で、ピィは何しに来たわけ??」
馬鹿って言われたことをまだ
ちょっと根に持ってる俺。
「だから、怒んなーいの。カルシウム足りてないよ??じんくーん。」
すっげぇ、苛々するけどピィのこのテンションにも
もう慣れてるから軽く流す。
「で、何しに来たの。」
「あ、そうそう。いいもん持ってきてやったのよん。」
ブイって顔の前にピースサインをしてるこいつは
世間一般にはすっげぇイケメンなんだなぁって実感する。
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