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「そんなすげぇもんよく貰えたな。」
「なんかお偉いさんがそっち系の人でその人に気に入られちゃってさ、貰ったわけ。」
お前美形だもんな。
「まぁ、とりあえず見てみてよ。」
「俺絶対、男のヤってるとこ見て抜けねぇよ。」
「見てみたらわかるって。俺なんか、その男の子に惚れちゃったもん!!マジ付き合いたい。」
ピィが壊れちゃってるよ。
そんなカッコイイ顔でそんなこと言わないで下さい。
お前あれだけ女遊びしてたじゃん。
「まじか…。」
「まぁ、見てみてよ。貸してあげるから!!」
グィとDVDを押し付けられて受けとってしまう。
「んじゃ、俺レポートまだだし帰ってするわ。明日そのAVの感想よろしく~。」
「う、うん。」
「じゃあね~、さいなりぃ。」
-バタン-
あーぁ、置いて行きやがったよ。
なんなんだよ、全く。
時計を見たら
もう日付回る寸前で
やべぇ、お風呂入ってねぇ。
シャワーだけして
リビングのソファーにビール片手に座る。
あー、レポートしてねぇ。
あの先生うっさいんだよな。
今からはする気にならず
ふとテーブルに目をやると
先程ピィが置いていったピィいわく絶品のAV。
なんか、気になって寝室に行くことが出来なかった。
「…別に、興味があるわけじゃないし。ちょっと見るだけだし。」
独り言を呟きながらDVDレコーダーにDVDをセットする。
初めに写った画面は
セーラー服を着たキャラメルブラウンの肩に付くぐらいの髪をした男の後ろ姿。
後ろ姿だけでは
女だと間違えるほどの細さ。
俺の君への第一印象は
「女なんじゃねぇの??」
ちょっと最低なこの一言だった。
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