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かつて、増大する超能力者の犯罪を取り締まるため、超能力者のみ守らなければならないオズワルド法なる法律が制定された。
それは超能力者の人権を著しく侵害したものであり、罰則もまた厳しかった。この法律により多くの超能力者が死刑となり、差別されるようになった。
しかしそこに立ち上がった一人の超能力者がいた。フレデリック=フラスコである。彼は超能力者たちと徒党を組み、オズワルド法に従わず、自ら作り出したオメルタという法律にのみ従うことを宣言した。
「オズワルド法を否定するのか?」という問いにフラスコはこう答えた。
「否定はしない。オズワルド法は必要だ。ただ、俺たちは超能力者じゃない。ちょっと不思議な力が使える魔法使いだ」
「テロリスト集団めが」
「俺たちはテロリストじゃない。家族だ。怯えることなく仲良く楽しく暮らしたいだけだ。そう魔法使い一家、マジカルファミリアさ」
マジカルファミリア……人々は彼らを一般の超能力犯罪者とはまた違う集団として捉え、省略してマフィアと呼ばれるようになった。オメルタの大きな特徴は、ファミリーの相談役として非能力者をドンの次の地位に持ってくるという、非能力者に敬意を払ったものだった。
しかしそんなフラスコファミリーも3代目のドン、ケルアック=ヒールの時代より恐怖で人を支配するようになり、人々から恐れられる巨大な組織へと変貌していったのだった。
時代は4代目フラスコのドン、ドミニク=ロセッティの頃、大きく動き始める……
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