【OVER GAME】

【PROLOGUE】

『ン？』

【神】が疑問を込め投げ掛ける。

吹雪は言う。

「……説明しろ。

何故だ……ｯ。

なぜ〝俺〟は、〝俺達〟は、
こんな事をさせられたんだｯ!!!」

涙を流しながら震える声で叫ぶ吹雪を見た【神】が、存在しなかったはずの口を、裂くようにニヤリと広げた。

開かれた口の奥に見えるのは規則的に並んだ白い歯と、無限に広がる白い世界。

『説明シテヤロウ。

貴様ラガ行ッテキタ全テノ、意味ヲ……』

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それから暫くの時が流れ、吹雪は隠し持った鉄塊(ﾊﾝﾄﾞｶﾞﾝ)をゆっくりと取り出し、構える。

「ハァｯ……ﾊァｯハァｯｯハァｯｯ…ハァ……ｯ」

『ッ!!!待テッ!!!

ヤメロッ!!ヤメロｵｵｵｵｵッ!!!!!』

「〝GAME OVER〟」

彼は笑みを浮かべ、そう呟くと人差し指に掛かった鉄塊の引き金を力強く引いた。

銃声。

【神】の甲高い断末魔の悲鳴を追うように、余韻を残した効果音が白い匣全体に響いた。

左手に固く握り締められた拳銃と共に鮮やかな鮮血を纏った〝彼〟の体が、
片仮名では形容し得ない鈍い擬音を響かせながら崩れ落ちたのは、そのすぐ後の事だった。