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「真柴さん!本当にマズイですって!真柴さんっ、真柴さんってば!」
「…心配するな佐原。殺しはしねぇーよ…ただ、少し。うるさかっただけだ」
そう言って真柴は、西田の首から手を離した
「グッ…クッ……フ…ゥ…」
「おい大丈夫か西田!」
グッタリと崩れ落ちるようにして、地面に横たわった西田に佐原(サハラ)が駆け寄る
「ハァハァ…すんません……すんません佐原さん…それに真柴のアニキも…」
佐原に抱き起こされた西田は、激しく息をしながらも2人へと声をなんとか絞り出した
「……安心しろ、西田、佐原。お前達の責任にはしない…"上"には俺が報告する…」
「そんな!?だったら俺達も一緒に行きますよっ!…」
「良いんだ佐原。これは、俺がやらなきゃいけない事なんだ…」
「真柴さん…」
「アニキ…」
真柴は2人の顔に一瞥をくれ、タバコへと火を付けた。口から吐き出された煙が風に流され消えていった
「さぁて…行くか…」
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「ハァハァ…ハァハァ…ここまでくれば…もう大丈夫だろ…」
近くの公園のベンチに腰掛けながら、勝は額を伝う汗を拭った
「ハァハァ…こ、こんなに…走ったの…小学校の運動会以来だよ…ハハッ…ハァ…ハァ…」
ベンチの前にある鉄棒へともたれながら、高知は荒い息を整えている
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