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「今回の最高得点者は…高知か、いや~まったく凄いなお前は。これで何回目だ」
教師が高知に感嘆の声を投げ掛ける
「ちょっ!いやだな先生、もう…やめて下さいって、ホントたまたまですから…」
迷惑、というよりも恥ずかしいという気持ちがあり、照れた笑顔を見せる
「謙遜するな高知。みんなも最高得点の清水高知(しみずたかとも)を見習うようにな」
教師の言葉にクラスの生徒が反応して誰からか拍手が起こった
「ちょっと、みんなまでそんな。参ったなぁもう…」
軽く頬を赤らめながらも、素直にクラスのみんなの拍手に高知は応じた
「やるねぇ、この御曹司様は」
「茶化さないでよ勝君まで」
高知は勝の皮肉にも本当に嬉しそうな笑顔を見せる
そんな高知を勝はある種尊敬すらしていた。一時期は自分とは境遇の違う高知を軽蔑し避けてすらいたが、今はそんな気持ちもどこかに置いてきた
そう、二人の出会いから友達あるいは親友と呼べる仲になるまでにはあまり時間は掛からなかった。
(キッカケなんて単純なもんだな)
キッカケ
それは本当に些細な事だった
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