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「あぁ?誰だお前?」
「あっ!君は…香川君!?」
「なにっ?お前、どうして俺の名前を……っと、今はそんなのはどうでも良い。とにかく逃げるぞ!」
「おいおい待てよ。正義の味方気取りか?。俺達はそいつに用があ…」
いかにも不機嫌な態度で、男達の1人が高知の肩にまた手を掛けようとして近付いて来た
「!?、来いっ!
男が掴むが早いか、男の手を払うようにして勝は高知の手を取って走り始めた
「あ、おいっ!チッ、待ちやがれっ!」
走り去ろうとする勝達の後を男達も追いかけ始めた
「ちょ、あ、あの?な、なんで僕なん、…ハァハァ、僕なんて助け…」
「いいから黙ってろ!ってか、なんでもう息がきれてんだよ!」
走り始めて数分
勝はとにかく人通りの多い道に出ようと大通りを目指していた
しかしまだそんなに走っていないのに高知は肩で息をして、足を動かすだけで精一杯という様子だ
「ご…ゴメン…ハァハァ、僕、走るの…苦……苦手なん、だ。もう僕は良いから、香川君だけ…でも…」
「頑張れ!諦めるな!もうすぐ大通りに出る。そうすりゃ人波に紛れて奴らも撒ける」
チラリと後ろを振り向きながら、勝は高知の腕を握る手に力を込めた
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