此が…恋の病、なのか?

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「――…千鶴」 「はい、何でしょう?」 「聞きたい事があるのだが…」 「私に…、ですか?」 「ああ。あんたに、だ」 斎藤は千鶴の目を見て、千鶴は斎藤の目を見て互いに見つめ合う。 ギュッ 「実は、最近…此処が苦しくなったり痛くなったりするのだが… ―…俺は病か何かにかかったのだろうか?」 と斎藤は、自分の胸に手をあて千鶴に聞いた。 「えっ…どうしたんですか?」 とうの千鶴は、不安げに心配そうな顔をして斎藤の顔を覗き込む。 「いや…心配するほどの事じゃない平気だ」 「そうですか…。あの…、具体的に教えてくれませんか? 私に分かる治療法なら、何とかなるかもしれませんし」 「ああ…分かった。 ―――…実は、ある女性の事で俺は考えているのだが…」 「えっ……女性、何ですか?」 ―…と千鶴が驚きつつも、斎藤は構わず話をし続けた。 ,
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