僕は真面目です

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「なぁ、いいこと教えてやるよ…」 ニヤリと口元を歪めながら笑ってやると、青はプルプルからブルブルへとバージョンアップする。 「俺の名前は大崎健祐、ケンちゃんって呼んでくれ。 漏れなくブッ殺してやるよ」 こいつらには二度目となる自己紹介。 それでも一度目とは全く違う意味合いを持つ自己紹介だ。 「大崎健祐って…まさかあの大崎健祐か!?」 真っ先に気づいたのは黄色だった。 「あのって…まさか“不良殺しの大崎”なのか!?」 続いて青が叫ぶ。 “不良殺しの大崎” 自分も不良なクセに不良ならどんな奴でも構わずボコボコにしてしまう。 ここら一帯ではなかなか有名だった中坊のことだ。 中坊とか言っているが、それは俺のことを指している。 ちなみに、俺は不良ならどんな奴でも殴るなんてどこぞの喧嘩番長のような性格ではない。 ただ、向こうが勝手に殴りかかって来るのだ。 俺はそれを返り討ちにしただけ。 せーとーぼーえーだ。 俺が悪い訳ではないのに噂が勝手に一人歩きして今の状態だ。 それにしてもこいつらの表情は面白い。 俺が何も言わなかったのを肯定と取った様で、この世の終わりみたいな表情を信号機カラーの頭をした男三人が俺の前で震えている。 ……すっげぇ面白い。
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