僕は真面目です

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「ギャハハハハハ!!!! マジかよそれ!!!!」 廊下から、やかましい笑い声が聞こえてくる。 「あぁー、腹へった!!」 教室に入ってきた。 例のアホ共だ。 人数は三人。 それぞれ赤、青、黄色に染めた髪をしている。 見事な信号機カラー。 カッコイイとでも思っているのか。 それでも騒がしかったクラスが水を打ったように静まる。 こんな間抜け共が怖いらしい。 そう思ってしまうクラスメイト達もどうかと思う。 こんなやつら、どう見ても三下以下だ。 「なぁ、それくれよ」 赤がたまたま視界に入ったやつの昼飯のおかずを取る。 おかずだけかよ、ちっちぇやつ。 「あー、ダメだ。 まじぃ」 そう言って赤は口から何かを吐き出した。 それが何なのかなんて、汚くて見たくもない。 「なぁ、これすっげぇマズかったんだけど、どうしてくれんの?」 そう言っておかずの持ち主だった男子生徒の胸ぐらを掴む。 掴まれた生徒は慌てて「すいません」と謝る。 どうして謝るのか。 そんなことばかりするからこいつらはどんどん調子に乗るってのに…
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