とりあえずもうすぐ文化祭やでー

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「…と、いうわけで。いきなり能力を使って相手を攻撃するのは結構卑怯なので、やめるようにしましょう」 と、晴れやかーな笑顔で説明する木乃先生を見てめっちゃ首を縦に振る生徒諸君。聞かなきゃやられる。今、生徒が心を一つにした瞬間であった 「…シビレたぜ………がふっ」 橙、撃沈 「…まさに晴天の霹靂……ごふっ」 刹那、それは違う 「…何で僕まで………げふっ」 生徒A、どんまい 「…名前………」 あとで付けるから、早くくたばれ ……そんなこんなで、恐怖政治と化した講義は終わりを告げた。死者は三名。今学期に入って…というか、学園始まって以来初の講義中に死者が出るという大惨事に――― 「「「いや勝手に殺すな!!」」」 ――は、ならなかった ****** 昼食。チュウシ・ョクと書くと謎の生命体みたいだ。橙、夾、桔梗、刹那は食堂に居た。夾と桔梗は弁当。で、橙と刹那は学食なのだが 「そんなに食べて大丈夫か?」 「「大丈夫だ、問題無い」」 今日のランチである焼肉定食。プラスラーメン。プラス野菜炒め。の豪華三本立てが二人の前にズラリと。因みに橙はまろやかなコクのあるスープが麺にほど好く絡み、豚の旨味を十二分に引き出してそうな豚骨ラーメンを、刹那はあっさりとしているが鳥ガラのダシが最高の風味を出し、中央に乗せられている半熟卵を麺に絡ませれば濃厚な味わいになるしょうゆラーメンをチョイスしていた。さぁ食べるぜと二人が意気込んで箸を構えたとき 「お、皆発見。やっほー」 蜜柑登場。その手に持っているお盆には人気定食、豆腐の味噌煮定食とオプションでついてくるちんすこうが乗っていた。橙の隣に座り、ふぅ、と一息つく蜜柑の横で 「オス」 「ヤホ」 短い返事の後に素晴らしくマナーが良い食べ方で嵐のような勢いで目の前の定食をがっつく二人 「おぅ蜜柑。元気か?」 「夾、それ昨日も言ってたよ。ハロハロみぃちゃん。今日も可愛いねー」 「いやいや、私なんかより桔梗の方が何倍も可愛いよ。とりま元気だよ」 「そうだろう可愛いだろう!何てったって愛すべき彼女だからげふぅっ?!」 「ううううるさい!殴るよ!?」 「や、桔梗もう殴ってるからね?グーで」 「「ごちそうさまでした」」 「まだ食べ始めてから一分くらいしか経ってないけど?」 まぁ、食べ盛りって事で、一つ
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