とりあえずもうすぐ文化祭やでー

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「まともに喰らったな…。夾は四式くらいか?」 道場の隅の一角、そこは壁と同種の結界で囲まれた安全スペースである。そこに見物してる生徒達はいた。夾の能力を見て、“式”がどれくらいか見る木乃。その視線は、未だ多量の水が流れている道場に向けられている。道場の安全装置が作動し、水が外へと追い出されていくと、漸く床が見え始めた、それと同時くらいに 「ごほっごほっ!…死ぬかと思ったわ……」 「…あれ受けて立てるのかよ」 水龍と刹那がぶつかった場所。そこから押し流されたのだろう、後方で刹那が鎌を杖がわりにしてよろよろと立ち上がった。自らのトップクラスに値する技を受けて立ち上がるなど思ってなかったらしく、夾は驚きの表情を浮かべる 「さて、と…やられた分はキチンとお返しせななっ!」 ぶんっ!と勢いよく鎌を投げ付ける。円を描いて迫りくるそれを鞘でたたき落とす。と、眼前に迫る刃。いつの間に出したのか、剣で夾を突く。それを刀で防がれるが、気にせずに剣戟を加えていく。更に床に突き刺さっている鎌を抜き、片手で操りながら剣と鎌で乱舞するように夾に叩き込んでいく。それを刀と鞘で何とかガードしていく夾。完全に刹那にペースを握られていた。じりじりと、追い詰められていく事を感じた夾は、間合いを取るため後ろに跳ぶ 「逃がさへん」 再び投げられた鎌。未だ地に足をつけていなかった為、刀で振り払い、鎌の軌道を逸らす。が、鎌の影に隠れていた剣が、夾に迫る。刀を持つ右手は伸びきってしまっている。必然的に左手に持つ鞘で剣を振り落とした。空中で、両腕を伸ばしきった状態 完全に、無防備となった 「しまっ……!?」 眼に捉えたもの。それは 巨大な蛇矛を持ち、とどめの一撃をくらわさんと夾の前に跳躍して現れた刹那であった。そしてその長さ三メートルくらいはあろう蛇矛を夾に振り下ろそうとした時 「そこまでっっ!!」 闘いを止める声が響いた。無茶な時に止めるな、と刹那は思いながら体勢を変え床に蛇矛を突き刺した。ズガッ、とめり込んだそれに捕まり、するするーと棒を滑り降りながら床に足をつける刹那。体勢を崩していた夾もくるくる回りながら着地した 「良い闘いだった。皆、刹那と夾に拍手を」 途端、割れんばかりの拍手が二人を包み込んだ。ふぅ、と息を吐き、互いはがっちりと握手を交わした
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