とりあえずもうすぐ文化祭やでー

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蒼盟学園。中世ヨーロッパを意識した外観は古代の城を思わせ、生徒数もその外観に見合うだけの人数が存在する、自由と規律を共存させた大学で、世界で十本の指に入る程有名な能力、才能養成校の一つである 蜜柑は此処の一年生、橙達は二年生だ 「私、未だにこの大きさに慣れないんだけど」 「卒業するまで慣れてかない奴もいるからな」 「皆適応力無さすぎや…もっと柔軟に生きてかねーとストレスがマッハやで?」 と言う刹那の手にはいつの間に買ったのか、ほくほくと湯気を湛える、柔らかそーな、それでいて張りがあり、一度食べたら口の中で肉の旨味が弾けそうな肉まんがセットされていた 「いつの間に買ったんだそれ」 「購買なう。朝しか、そして秋から冬にしか売ってへんのや。ごっつ美味いで」 「せっちゃん、適応力ありすぎ…とりあえず少しちょうだい?」 「ええで。ほれ。ジミーもどーぞ」 「サンキュ。……美味っ!めっちゃ美味いじゃんこれ。いくらだ」 「銀貨一枚」 「ちょっと行ってくる」 言うが早いが、駆け出す橙。それはもう風のように 「美味しいね~これ。もう少し貰っていい?」 「とか言いながらさっきから俺の肉まんが欠けていってるんやけど?」 「気のせい気のせい♪」 「遠慮を知りなさい」 「あて」 とりあえず、小突いておいた
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