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まぁいい。俺の目的はこいつの服ではなく父親にあるのだ。
俺は家に鍵をかけると街灯が点いている道へと足を進めた。
杏里はパタパタと俺の後ろをついてくる。
歩いていくうちに人気は全くなくなり、街灯も少なくなった。
杏里はこの道が恐いのか、遠慮がちに俺の袖を掴んだ。
後ろを向くと若干震えているのが分かった。
この程度で震えるなんて……こいつ、もしかして……………
『お前、人間か?』
『ほへぇっ!?』
いや、まぁ何と言うか…………何だその反応。
杏里は口を塞ぎまた赤くなっている。
うん、もっと反応の仕方があったろうに……まぁいい。
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