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『はぁ~』
俺が本日何度目となるか分からないため息をついたとき、後ろで俺を呼ぶ声が聞こえた。
振り向くとそこにはドアに少し身を隠し、こちらを窺っている杏里の姿があった。
…………いや、別に馬鹿をどうやって遊ぼうかということでいっぱいになって忘れたわけとかではない、決して。
『あの………』
『おうおう!杏里ちゃんだね?さぁさぁこちらへ………』
馬鹿は杏里を見た途端に笑顔になり横にあったソファーに座るように手招きをする。
俺は伸ばしていた爪を元に戻すと仕方なくソファーに座った。
杏里も怖ず怖ずといった感じで俺の横に座る。
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