吸血鬼の苦悩

俺の日常

　掃除の後のホームルームも終わり、後は帰るだけ………

『………んっ？？』

「あなたが好きです。
　遠くで見ているだけでも………
　そう思っていましたがやっぱり気持ちを伝えたいです。
　今日の放課後、海羽公園[カイバ]で待っています。

　　　　　　恵美」

『…………はぁ』

　俺は無意識にため息をついた。すると

『なぁ～にため息ついてんの？』

『横岸…………』

　俺の肩に手を回して背中に乗っかってきた。

『何、またラブレター！？！？』

『………ああ』

　俺が頷くと

『だぁあああ！！もうっ！！何でお前にはそういっつもいっつもラブレターが来るんだよっ！俺なんか………俺なんか………』

『お～い………』

『お前は何でそんなもてんのに付き合わないわけ？』

　横岸がそう問い掛けてきた。確かに自分が見ても、俺の容姿は目をひくものがあるだろう………だがそれは単なる特徴の一つにすぎない。