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『俺は誰とも付き合わないんだ。』
いや、付き合えない。
『何でだよっ!!お前が誰かに告白すればビックニュースだぞっ!!』
『……………』
『自覚ないのかよっ!!お前、学校一カッコイイ男なんだぞっ!!』
『はぁ…………』
『ため息ついたなっ!!』
そんなこと言われても、俺には自分の特徴にすぎないのだ。
俺のプロフィールは鳳 夜。身長は175㌢くらい、痩せ型でもなくはない………いわゆる、長身痩躯だ。
成績は中の中で、体力も運動神経も中の中だ。
だが、それは学校での話し………。
本当の俺は外見こそ変わらないものの、体力は数十㌔走っても疲れず、10階建てマンションの上から飛び降りても死なず、楽に一軒家を飛び越すことが出来る。
俺の本当の姿―――
それは―――吸血鬼―――。
でも、あんなに本や小説に書かれるように弱くはない。
吸血鬼といっても、ただ頑丈なだけで、十字架はただの十字架でしかない。
しかし日光だけは別で月の出ている夜、しかも満月が一番身体が楽になる。
人間が太陽の出ている間に活動するのなら吸血鬼は月が出ている間に活動する。
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