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中には耐え切れずに吸血してしまったというものがいる。
だから、なるべく空腹にならないようにしている。
が、やはり不意打ちだと多少堪えるものがある。
常に一人でいること………それが1番の安全策だと思っている。
例え告白されてそれを認めたとしても、俺はきっと吸血鬼だということを隠し通せないだろう………。
だから俺は誰とも付き合わない。そう決めた。
ばれたら、この生活から離されてしまう。
俺はこの日常になった学校という場所を守りたいと強く思っている…。ばれないように人間と付き合うのは難しい………。
つまり俺が言いたいのは、俺の外見などは自分の特徴以外の何物でもないということだ。
取り敢えず俺は、「みか」だか「えり」だか忘れたがその少女のところへ行き付き合わないことを告げて、自分の家へと歩いた。
『今日は満月か…………』
まだ明るい空に、うっすらと月が見えた。
『………気をつけるか』
最近知ったのだがここらへんはよく通り魔が出るらしい………。
まぁ、俺には関係ないが…………。
『………ん??』
前を見ると何やら人影が、よく見れば一人の少女が数人の男に囲まれているのが見えた。
『……………』
(何だよ、このシチュエーションは…………。もしや助けに行かないといけないのか?)
取り敢えず、近寄ってみることにした。
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